2011年5月30日月曜日

夏へ向けての大実験

今日は、朝は雨が降り、昼は晴れたかと思えば、午後~夕方は強風により樹木の枝葉が散乱しているような一日でした。

これから先、夏へ向けて電力が足りなくなることが予想されています。

会社として、電気を使わずに自然のエネルギーを有効利用し(パッシブソーラーシステムのようなもので)、涼しさを得ることが出来ないものか考えました。
(※パッシブソーラーシステム → 動力を使わずに自然のエネルギーを用いたシステムのことをいいます。太陽光で得たエネルギーにより、機械設備等を動かすシステムはアクティブソーラーシステムといいます。)
そのひとつとして、夏場は窓の外側に緑のカーテンをつくることで室内への太陽光を遮蔽する。
→ 緑の大実験と称して、会社の南側の窓に緑のカーテンをつくろう計画を始めました。

竹とホームセンターで売っている網でネットをつくりました

ホームセンターに写真のようなネットが売られているのですが、最近は人気があるようで購入するのも早くお店へ行かないと買えないような状況でした。

アパートや貸家などで、直接建物へ建て付けることが不可能な場合には、植え込み部分にネットを自立させることで緑のカーテンの設置が可能となります。(今回、自立型を設置)

植え込み部分に竹の支柱を自立させました。



 
鉢にゴーヤ(にがうり)を植えました。ロープを伝って伸びていくでしょうか。
ホームセンターに売っている野菜栽培用の土で十分です。
ホームセンターで売っているプランター栽培用の土は、あらかじめ栄養分が調合されているので、通常は腐葉土や黒土などを混ぜ合わせる必要はありません。

今回は、実験的に腐葉土と黒土を混合させています。
栄養過多となって、成長が良くなるか、あるいはその逆でしおれてしまうか。

これから先、経過観察してみます。

2011年5月26日木曜日

ランドスケープ といっても中身はいろいろです。

ランドスケープという言葉。

日本語にすると、造園という言葉に置き換えられてしまいます。
日本の造園というと、庭造りなどを連想させてしまい、グランドデザインの意味合いが薄れてしまうように感じます。
(海外のランドスケープという言葉とは、微妙にニュアンスが違うように感じてしまいます。)

実は、ランドスケープといっても建築や土木と違って、この言葉の定義づけが非常に難しいところです。


造園、ランドスケープ分野では、計画や設計、施工をしている技術者はいろんな思考の人が集まって仕事をしています。

自然植栽を重んじる自然派の人、都市的な空間デザインを重んじる建築や都市を考える人、公園などの自然と施設とが融合した憩いの場を考える人、箱庭を考える人、洋風的な景色を考える人、和風的な景色を考える人、日本の伝統文化、歴史を考える人...

言葉的には「造園」や「ランドスケープ」とひとくくりにされていますが、同じ言葉でも中身のアプローチの仕方は様々です。

植生が強い技術者もいれば、外部の生活空間を構成するのが得意な技術者、
広いことを捉えることが得意な技術者もいれば、狭小のおさまりを捉えることが得意な技術者、
理論が得意な技術者もいれば、形を表現するのが得意な技術者もいて、様々な技術者が集まっています。
ですから、それをひとまとめにするのはある意味大変なことでもあるのです。


それぞれの得意分野のいいところを抽出し、またお互いを尊重していくことがランドスケープ分野をとりまとめるひとつの鍵であります。

そして、ランドスケープ分野で完結するのではなく、都市計画、建築や土木などの他分野とも連携し、人々が住みやすい世界をつくっていくことが、おのおのの技術者に課せられた使命、共通の目標であります。

2011年5月21日土曜日

羽根木プレイパーク

プレイリーダーのいる公園のさきがけとなっている
羽根木プレイパーク。


世田谷区の小田急梅ヶ丘駅のそばの区立羽根木公園の中にあります。


プレイパークは雑木林の中に形成され、自然の素材(樹木など)を組み合わせた冒険遊び場のことであります。
冒険遊び場:ツリーハウスのようなものもあり創造性を育みます。

遊びの道具も手作りです。


栃木にいると、あまりなじみが薄いことかと思いますが、ここは自分の責任で自分で考えながら遊ぶといったアスレチック的な遊び場ともいえます。

またプレイリーダー(の存在)が、自分より小さな子どもたちに安全や危険を教えることもされており、ひとつのコミュニケーション社会ともなっています。
また、親御さんも積極的にかかわっており、地域のイベントにも活用されている密度の濃い遊び場空間(コミュニケーション空間ともいえる)です。

子供の遊びについては、都内のプレイパークで遊ぶ子供たちと地方のあまり子供のいない地域で遊ぶ子供とでは、都内の子供の方がたくましくなっている現象も見られます。
(大人でもそうですが、東京へ通勤する人と地方で通勤する人は、東京に通勤する方が実はたくさん歩いているのです。)

みどりのトラスト基金への積立 ピンバッチ

緑についても、東京と栃木では貴重さや大切さの度合いが異なっていることは承知でありますが、東京では、緑を大切にする気持ちが強いように思えました。

2011年5月19日木曜日

園地空間の計画と設計 と 道路設計の違い

地方では、まだまだ園地空間の計画および設計と道路設計などの一般土木設計においていろんな意味でひとくくりにされがちです。

業務の進め方においても、道路詳細設計の進め方と園地空間の計画や設計とではペースも方法も異なってきます。

【方向性が決まれば、一定のスピードでこなすことができるのが道路詳細設計】
道路詳細設計の場合、関係する機関の調整(上下水道、電気などの調整や、交差点協議などの警察協議)が決まれば、固定された考え方や方式で設計の業務を遂行することが可能な分野です。
比較的、スケジュールどおりにこなすことが可能な業種です。 パターンに当てはめていくので、測量設計の会社向きです。

【ひとつひとつの難題をクリアーしつつ、多分野の調整や考え方を盛り込まなくてはいけないのが園地空間計画や設計】
技術論だけでは片付けることが難しく、そのほかに風景のこと、利用者のこと、植物などの生態のことなど多分野にわたり考えていかなくてはならなく、苦労が多い分野です。業務の進行についてもパターン化されているようでも、進めると問題点がいろいろと出てきたりし、調整に手間取ったり、調整が進まないと業務が停滞してしまうこともしばしばあります。柔軟に対応しなくてはいけない業種でもあります。
測量設計の考え方だけでなく、社会のことなど広く捉えながら行わなくてはいけないので、創造力を使います。 (計画と実施の双方の頭脳を使います。)


上記の2つを比べると同じようでも、業務の進め方が大分異なっているのがわかります。
また、 実施設計の考え方と計画設計の考え方や使われる頭脳分野も異なってきます。


違う分野の方々同士が同じ土俵で仕事をするためには、双方のことを理解しながらやっていくことが円滑に仕事を進める為の鍵となります。

2011年5月16日月曜日

建設系の学会による震災関連の報告会

日本建築学会をはじめ、土木系、地質系、都市計画系の学会などでは、東日本大震災関連の状況の報告会およびこれからの方向性などを協議しているところであります。

日本建築学会では、インターネット動画を用いて広く皆様にご覧いただけるように報告会などをリアルタイムで公開していました。
(5/16(月)の午後には、建築関連団体東日本大震災報告会がありました。)

ランドスケープに通じるものとしては、津波で流されてしまった、失われた町のストックにおいて、その土地の記憶や文化、風習としてあったものを今後、過去のものを活かしながらどうあたらしいものへ再生していくかが問われています。


造園関係においても、5/21(土)に、日本造園学会主催の震災関連の講演会が世田谷の東京農業大学で行われます。

 

(社)日本造園学会 東日本大震災復興支援緊急集会

- 復興にむけてランドスケープ学術に何が可能か、何をすべきか -

(造園関係のCPDに登録されている方は、単位が記録されます。)
詳しくは、日本造園学会のホームページ(http://www.landscapearchitecture.or.jp/dd.aspx)にて記載がありますので、関係する方々は一度チェックしてみてください。

2011年5月15日日曜日

いろどり ~いろんな種類のつつじが咲く季節になっています~

公園や街路樹などで多く用いられてるツツジ。

ツツジといってもさまざまなものがあり、常緑樹であるもの、落葉樹であるもの、花の色が白いもの、桃色のもの、赤いもの、朱色のもの、紫のものなど多種多様です。

あおぞら公園(芳賀町)

なかよし公園(芳賀町)

3色のクルメツツジが並んでいます。(芳賀町)

栃木県内でも、いろんなつつじの里があります。天気が良ければツツジが一面に広がる近隣の公園などへお出かけになることもいいのではないでしょうか。

これから初夏にかけて、公園や街路にツツジの彩りが添えられます。

2011年5月11日水曜日

公園や屋外空間の風景づくり

公園をはじめとする屋外空間(の設計)は、平面計画だけではつくりあげることが出来ない、立体的でもあり、情緒や人々の生活まで様々な要素があります。

その中でも、「風景の計画」は公園や屋外空間を設計する人間としては切り離せない要素となっています。

ある事例として、大学の設計課題や業務の設計のフィールドにおいて、与えられた敷地で完結させてしまうことがありますが、地域の空間づくりでは外部要素を取り込むことも、その中の空間づくりには欠かせない重要な要素となっています。
(ランドスケープの技法で、様々な景色をつくる手法があります。)

最近は、防犯面の解釈を過度になりすぎて、のっぺらぼうなフラットな公園があります。
街区公園レベルのフラットな敷地であれば、状況によっては仕方ないかもしれませんが、近隣公園以上の公園においては、せっかくの広々空間にフラットな平面的な空間では、せっかくの屋外空間の魅力度が半減してしまいます。
魅力度を保ちつつも、防犯面も考慮していくことに挑戦することが、空間を設計する技術者に必要なことです。

景色をつくるということは、公園内部の立体的な空間とそこから見ることが出来る外部空間の風景(借景など)をうまく取り込み、その土地の屋外空間をデザインすることであります。


土木的な、技術論だけでは、つくりあげることは難しく、
情緒や居心地の良い空間をつくることが、ランドスケープ、都市空間の設計の使命でもあります。

「写真を撮っても、様になる空間をつくりあげること」 もひとつのキーワードです。

2011年5月10日火曜日

災害査定について(書類簡素化の流れ)

震災の影響で、栃木県も測量設計会社を中心に様々な会社の協力体制により災害関係の調査を行っています。

被災の種別としては、道路、橋梁、上下水道などのインフラや建物や塀まで多岐に渡ります。
公園の場合は、地割れや公園施設の倒壊など多数ある地域もある状況であります。

災害査定の記事 4/28日本工業新聞 栃木版によると

今回の震災は、局所的でなく広範囲によるものであり作業量も膨大になっています。

国の方より、書類づくりに時間をかけて精を出すことよりも、迅速に状況がわかるように必要最低限の書類づくりでよいという考えを公表していただいております。

何よりも、多くの被災地、被災者がいるわけですから、本来の目的としては細かな書類作りよりもいち早い復旧、復興の方に力を注いでいくとの表れなのだと思います。


東日本全体を見ても、主要道路については、応急的に段差を解消している程度で、震災前の姿に戻すには長い年月がかかることが予想できます。

これから先、いち早く復旧が進むことを願います。

2011年5月7日土曜日

東関東における被災状況は

東日本大震災のつめあとは、東北だけでなく栃木県を含めた北関東、茨城県、千葉県がある東関東においても多く見られます。

茨城、千葉においては、地震による液状化現象と津波による被害が見られています。
重要伝統的建築群保存地区に指定されている千葉県の佐原の町並み(香取市佐原)では、伝統的建造物の破損や川底の隆起が見られています。
伝統的建造物に指定されていると、復旧するにも持ち主の意向だけでは復旧できなく、国の許可が必要となり復旧には長期化されることが見込まれます。

小野川 川底が隆起してしまい一時水の流れをふさいでしまった。

護岸や柵が崩壊している箇所が数か所見られた。

測量で有名な伊能忠敬の旧家も被災に

千葉県の浦安市もそうですが、香取市周辺や茨城県の神栖市、潮来市周辺は昔は砂地であったり、沼であったところもあり、それらを埋め立てた地域では、その場所を中心に道路が波を打ったり、段差が生じたり、電柱や家は傾いたりなどの被害が見られています。

マンホールが隆起 (香取市)
地震による道路の波打ちのほかに液状化により砂が吹き出て(堆積して)いる (神栖市)

鹿島港周辺の被災状況(神栖市)

また、北茨城~大洗と同様に鹿島港周辺、千葉県の旭市飯岡地区では津波の被害もありました。


津波により、貨物コンテナが陸地内部へ流れてきてしまった(神栖市)

津波の被害を受けた飯岡地区(旭市) 湾の中央が波が集中してしまい被害が大きい

今回の震災は、東北地方の沿岸地域は地震と津波により甚大な被害を受けましたが、関東地方の太平洋沿岸地域や東京湾沿岸においても地震、津波、液状化などの被害が見受けられています。

液状化の被災を受けた被災地域でも、数件となりは大丈夫であったりするところもあり、地盤の性質のほかに盛土造成されたところと、地山を造成したところとの違いによっても、被災の状況が違うことがわかります。

耐震構造で建物が地震の被害から免れたとしても、津波や液状化についてはスケールが違うことから被害をこうむってしまうことが今回明らかにされてしまった感じがします。
そして、個別の耐震対策は行ったとしても、都市を設置する場所が被災を受けるリスクが高ければ被害は出てしまいます。


公園においては、防災公園が新しく計画されつくられているところが多く見られてきていますが、津波の被害を受けないところにつくることも重要な要素のひとつでもあります。

復興へは、「まちをつくる総合的な計画」と「昔からある地域を守ること」などハード面、ソフト面含めていろいろと調整することがありそうです。

2011年5月1日日曜日

東日本大震災 復興へ動きと取り残されているもの

東日本大震災において、被害にあわれた方々のことを思うと非常に心が痛みます。また、適切な行動や声掛けができていないことに関しては反省すべきところがたくさんございます。

復興へのムードが非常に広まっており、日常の生活が行われているところも一部あります。しかし、今回の災害における被害は甚大であり、遠慮がちな人が多い東北人は我慢を強いらているのも事実であります。


仙台駅(4/30 9:00ごろ) 鉄道の機能は暫定的に回復しているが、地震のつめあとが多く残っている。

【ハード面で言えば】
駅周辺のビル群は、立ち入り禁止のところもあり。
東北自動車道は、機能が完全に回復とまではいっていない。(暫定的に段差をすりつけている。道路の縦断勾配が震災前と比べなめらかさがなく、波を打っている感じです。)
東北新幹線は、普段より本数も少なく、徐行区間もありプラスαの時間として最長1時間ほど余計にかかる状況。


【被災地の現状】:報道では、いいところや華があるところ、一部しか伝えられていないのが現状。
東北で、被災にあわれた方々を支援する活動をされている方にお話しする機会があり、わかったことがございます。話せば話しきれないほど多くあり、複雑でもありますが、ポイントでお伝えできることとしては、

・ 被災地域によって、被災支援の格差がある。
・ 支援物資のミスマッチがある。(適切な配分、量と質の問題がある)
⇒ 足りている物資と、足りていない物資のアンバランス
・ 精神衛生的な問題が山積みである。気持ちのケアが必要。

支援の全てを平等に配分する、実行することに対して いろんな障壁がまだまだあります。

【設計を生業にしている技術者として】
日常の生活では、何らかの形で支援活動は可能でありますが、
では、専門的に空間設計をやっているものの立場として何ができるかを考えると

日常の生活へできるだけ戻してあげられるような空間を提供すること。情報発信をしていくこと。であろうかと思います。

仙台市の榴岡公園(つつじがおかこうえん) 昔ながらの遊具が健在で子供たちが遊んでいます。

しだれ桜が咲いています。華もありと震災にも負けないというあらわれでしょう。

被災にあわれた子供たちは、遊びたい。しかし周りの状況が許さないことを察知し、思いっきり遊べない。

関係する業界の中では、子供たちへの支援として遊び場を提供してあげたりする動きもあります。

普段の生活で何ができるか、仕事を通じて何ができるか、を今一度考えるときであります。


栃木県も被災にあったところもありますが、北関東に立地し東北の玄関口、中継基地としての役割もあることかと思います。

被災地向けの支援の活動。栃木県の立地からできること。県内の被災の復興はもちろんのこと東北・東関東の復興へ向けて出来ることを少しでもやっていくことが必要です。

2011年4月28日木曜日

まもなく5月へ

会社の外構植栽も、徐々に青々としてきているこのごろであます。

ハナミズキの葉や花も、ヤマボウシの葉もきれいな若葉色に仕上がってきています。
(どちらもミズキ科の樹木です。)

秋に赤い光沢のある実がなるので、こちらがハナミズキの花 
あおぞらを背景に きれいです。
透き通った緑がすがすがしい
こちらの花はまだです。 葉脈が円弧を描いています

栃木の田園・農村風景としては、4月終わりから5月はじめにかけて田植えがはじまります。
これから緑の活動期に入ります。

すがすがしいのが今のこの季節です。
天気が良いときは、気持ちや疲れをリフレッシュする意味においても、外で植栽鑑賞や屋外散策するのも気持ちいいことですよ。

公園の設計のしごと それは人々の夢や希望、やすらぎを与えることに繋がるしごと

公園という空間は、人々の憩いの空間であったり、子供の遊び場空間であったり、待ち合わせの空間であったり多種多様な空間であります。

土木的に考えてしまうと、どうしても構造物の配置、構成に目が行きがちになりますが、単純に規格どおりにつくったのでは、ランドスケープ分野の設計としては、土木領域を脱していない設計となってしまいます。

単純に、機械的に設計をすればいいかというと、そうではなく、「かたち、使われ方、地域のニーズ、地域ごとに設定されている特別なきまり」などいろんな要素を考えていかなければなりません。
そこが、一般土木的な道路、河川のような土木設計と異なる点であります。

公園の設計をする技術者として、構造に強いということはひとつの武器にもなりますが、それにプラスアルファの要素を求められます。
その要素としては、文化的感覚、感性などの分野が求められることがあります。
普段の生活のことから学ぶこと、人々の生活のことなど身近なことからも設計のヒントがあることでしょう。

日本では、官公庁の枠組みからみても、まだまだ土木の一領域の枠から脱していませんが、本当は目には見えないところでの苦労がある、きめ細やかな繊細なる設計の仕事であるのです。
作業量も、通常の土木設計と違い、規格に当てはめてけば終わりというわけではなく、場所ごとの特性も勘案しなくてはならないので、ひとくくりにパターン化がなかなか難しい設計領域であります。

土木的設計技術も必要でありますが、建築的な空間の捉え方も必要な、微妙な位置づけ(中間的な位置づけ)でもあるのが造園(ランドスケープ)分野の特徴です。
公園のプランニングには、それぞれの設計フィールドごとにいろんな特性がある。
わび、さび がある。そんな、世界であります。

2011年4月27日水曜日

「ほう・れん・そう」 設計のしごとでも必要な手段

仕事をする上で、とても大切なこととして、「報告、連絡、相談」(ほう・れん・そう)という言葉があります。

同じ仕事をチームワークで仕事をするときや会社を超えて(発注側、受注側、元請、下請けなど)仕事をするときは、特に注意をしたいことであります。


自分の力で、業務の全てをこなすことができる場合は、自分の中で完結しているので大きなトラブルになりにくいですが、複数人で仕事をする場合は、作業分担をしていることもあり、仕事を完結させることはとても難しいことであります。

そういったときに必要なのが意思の疎通。

マンネリ化してしまうと気がつかないうちに 「何も言わなくてもわかっているだろう」  「言ったつもりになっていて実際は言っていなかった。でもきっとやってくれているだろう。」 ということに陥ってしまいます。
その結果、意思疎通は思うほど出来ていなく、仕事の歯車はくるってしまいがちで、進んでいるようでも滞ってしまっているのが事実であります。


分業した仕事、作業を第三者へ依頼した仕事というのは、なかなか思うようには動きません。そもそもが、同じ視点、同じ頭脳で動いているわけではないので、自分の思い通りにはいかないのです。


設計の仕事は日々膨大な仕事量をこなし、そして現在進行形で仕事に追われています。
自分のためにも、相手のためにも、直前になってからの行動や報告は、多大なロス、後々の損出ともなるので、気をつけたいところのひとつであります。


他人を振りまわすだけの技術者にならないよう注意することは、「信頼を得ること、相手を動かすこと」にもつながり、その結果、他人からも頼りにされる技術者へなることができるのですから。




【これから、仕事をはじめる若手技術者へ】
仕事は、いろんな人が絡んで、協力しあって、はじめて事が進みます。
そして、もちつ、もたれつの関係も生まれます。
(「やってもらいっぱなし」は、最終的には相手方から見放されてしまいますので注意です。)

相手があってこその仕事でもあります。ものごとを動かすための手順もあります。
意思疎通については、発注側、受注側、元請、下請け関係なく、お互いが気をつけるべきことであります。
人を動かすことは、「強引さだけでは動いてくれない、控えめでも逆に動いてくれない、ほどよいころあいがある」 のが事実で、とても難しいことです。

経験的には、仕事がうまくいっている状況をみると、お互いの意思疎通ができていることが言えます。
「ほう・れん・そう」 これが、お互いが気持よく仕事できるためのポイントです。

2011年4月26日火曜日

プランニングは、平面と立体で考える

道路などの土木構造物はじめ、都市や公園などの空間設計においては、平面形状においてレイアウトを決めて構造物を配置していくといったことが行われています。

平面形状において、スッキリとしたきれいなレイアウトはとても大切なことでもあります。
次のステップとして忘れてならないのが、立体的な配置計画です。

道路においては、どちらかというと線形の計画が主となりがちで、立体物については照明や歩道橋などポイント的な構造物となり、なじみが薄いことかと思います。
公園などの都市施設では、面的な計画であり連続する立体構造物の配置やデザイン要素を求められます。
分野はどんなことでもあれ、基本は同じでしょうから、単一的にだけでなく立体的に形や物事を捉えることは重要です。



方法論としては、面的な計画をある程度詰めたら、次のステップとして立体的な計画をします。
そして立体的な計画をしたら、面的な計画へまたフィードバックします。繰り返しながらだんだんと完成形の計画を詰めていきます。

例えば、都市施設としての中・大規模な公園では、広い敷地をフィールド、題材として考えることをします。平面的に空間のアクセスを考えたとしても、立体的には繋がらなかったり、摺りつかなかったりもしますので、3次元的に考えていくことが必要であります。

視野、幅を広げて考えていくことは、まとまりがつかなくなることもありますが、考えられる要素を一度洗い出して、それから必要なものを取捨選択し、役に立つものをつくるといったことについては、プランニングでは、重要な要素のひとつとなっています。


それを、自然と感覚で行えるようになるには、日ごろからの訓練と蓄積でしょうか。
経験は力なり。 ですね。

2011年4月25日月曜日

新緑の季節がやってきました。

サクラの花が地面へ降り注いだ後に訪れる、新緑の季節。

陽もだんだんと長くなり、日に日に山や街路樹が緑色の装いをしてきています。
若葉の色は透き通っている緑色であり、新鮮さがあります。すがすがしさも感じる季節でもありますね。

会社にあるハナミズキも、エゴノキもわかば色になってきました。
山の緑もきれいになってきましたね。

雑木林も若々しい緑に。

【新たに、この業界や大学で空間デザインやランドスケープデザインを志す方々へ】

技術的なことに関しては、きまりや基準がありますが、空間の考え方やデザインについてはセオリー(設計理論)はあっても、正解、間違いはありません。答えは沢山あります。わかばのように新鮮な気持ちで、想像力を働かせて、希望をもって取り組みましょう。まずは、いろいろと試行錯誤して自分のものに。

2011年4月22日金曜日

設計の仕事 ~他社との連携、チームワークとしてやっていくのなら~

空間の設計の仕事に関してのことだけでなく、全ての設計の仕事、世間一般的な仕事において広く言えることであるかと思いますが、個人の力で仕事をすること と チームワークで仕事をすること といろんなパターンがあります。

設計の仕事においては、会社内の技術者だけでなく、クライアント(施主やお客様、公共ですと役所など)、元請け、下請けの技術者、関係機関などが広くかかわってくる仕事であります。

設計においては、相手の心をつかむこと、何を望んでいるかを捉えることは重要なことの一つであります。

(ひとつの例として:業界全体にいえること)
たまに、乱暴な言い方で、「間違っている」ことを指摘してくる、指摘することがしばしばありますが、ただ単に「間違っている」という単語だけ伝えるのは、相手方への混乱と、状況が思わしくないと怒りや反感を生むことにもなってしまいます。

言葉の力というものはとても難しいものです。

間違いを指摘するにも、「技術的に○○で、こういう視点からみると□□になる。」ということを伝えないと、同じやりとりを何度も繰り返します。また、業務的にもお互いが時間を損失してしまいます。


子供を育てるのと一緒で、なぜ に答えられるようにしないと、反抗ばかりされて事がうまくいかないのと同じことが言えるかと思います。

人を動かすには、まずは相手の気持ちを共有すること、理解すること。これ重要です。

2011年4月21日木曜日

宇都宮の公園紹介 (八幡山公園)

宇都宮市中央の北側にあります、宇都宮市の八幡山(はちまんやま)公園。

ここは、春は桜の名所でもあり、宇都宮タワーや小動物園、アドベンチャーブリッジ(橋)、子供たちの遊戯広場があります。

サクラが咲いていました。少し葉っぱが出てきたころ。

子供たちの遊戯広場には、大型複合遊具「アドベンチャーU」があり、最近リニューアルされて休日は親子連れでにぎわっています。

リニューアルされた「アドベンチャーU」

この大型遊具は、ローラー滑り台、ロープウェーのほか、大谷石のドームがあり宇都宮らしさが表現されています。
複合遊具の中には、宇都宮の妖精のマスコット「ミヤリー」がパネルに表現してあります。

うつのみやの妖精マスコット「ミヤリー」




写真の中にも「ミヤリー」が隠れています。

お子様とご一緒に「いくつミヤリーがあるが」を数えてみても面白いかもしれませんね。

2011年4月20日水曜日

公園設計における設備計画(電気・水道・雨水・汚水の平面配置)について

公園設計において、どうしても空間のおさまりや形に集中しがちですが、もうひとつ忘れてならないのは、設備の計画があります。

大学などでは、取り掛かりとして空間のおさまりや利用の仕方、空間のありかたなどデザインを含めて考え方を設計課題などで訓練しています。

実際に、設計となると設備のことも考えなくてはならず、公園灯を設置するために電気を引かなくてはならないこと、水のみを設置するための水道を引かなくてはならないこと、公園内に降った雨を池や側溝へ流さなくてはいけないこと、雑排水を汚水管へ流さなくてはいけないことなどがあります。
水を扱う施設「噴水などの水景施設」では、もっと複雑で難易度が高くなります。

設計においては、設計者自身で全て行うことが出来れば問題ないのですが、公園の設計は広い分野を扱うことから、空間のこと、形やデザインのこと から 設備のことまで なんでもできる技術者は稀(まれ)であります。

ほとんどのケースでは、設備についてはそれぞれの専門の設備設計へお願いしています。もちろん、自前で行うこともあります。
そのときの注意点としては、ほとんどはそれぞれが独立して設計・計画してしまうので、埋設位置が重複したり、必要な離隔(りかく)→「管と管との離れのこと」 が確保出来ていない ことがしばしばあります。

設備図の調整イメージ

それそれの設備設計が出来た時点で、一度平面図を重ねて見るとよくわかります。
たいていは、位置が重なっていたり、構造物を避けきれていなかったりしています。
埋設位置の調整作業を忘れないよう、注意が必要です。
(調整出来ていないと、施工間際になって問題になったりもしますので。)

2011年4月18日月曜日

とちぎの公園の紹介 ~栃木市:大平運動公園~

栃木市の大平地区(旧大平町)にあります、運動公園内のエントランス空間がリニューアルいたしました。

噴水周りのリニューアル(昨年)と今回、遊戯広場が新たに設置され、休日は多くの子供たちでにぎわっています。

遊戯広場として、複合遊具とシェルター、ムービング遊具が設置されました。

複合遊具は、背景の緑モチーフにしており、新緑の緑と屋根の緑とが重なるようにしています。
また、今まであったせせらぎ水路と新たに設置された遊戯広場において行き来できるようになりましたので、空間として一体感がもたれています。

お近くの方は、ぜひ一度足をお運びください。

2011年4月17日日曜日

公園工事における工事費算出 ~設計からの視点~

地方における公共の土木設計の世界では、一般的に基準に則り、図面の作成、数量の算出まで行ったところで、発注者側へ納品となり、発注者側で工事費を算出するのが一般的となっています。

公園設計の世界では、設計側である程度の工事費算出(あくまでも概算レベルまで)を行う場合があります。

公園設計の場合はある程度の工事費を見据えながら、空間をイメージしつつ、帳尻あわせを行うといった感じで、通常の土木設計と比べますと、違った意味での労力を消費します。

では、一度ベースを作成すれば、後は作業が軽減できるかというと、そうではありません。
毎月、毎年、資材単価は変わることや、労務単価も定期的に更新されます。
また、公園別によって使用する工種が多岐に渡るので、ひとまとめにすることは経験と知識が必要です。
そして、見積もりをそろえればすぐできるかというと、そうではなくそれから先の作業(詳細の工種の組み立て)が必要であります。
(積算システムを用いることができればいいのですが、システム自体が高価でもあり、公園設計を行っている小規模な会社や個人経営者ではそこまでの投資ができないのが現状であります。)

2011年4月13日水曜日

春の門出 ~春の風景~

日本の春の風景は、東日本では標高の高い山に残雪が残る中、暖かい太陽が降り注ぎ、タイミングがよければ空が澄み、サクラの花が咲き、タンポポの花や菜の花が咲いており、きれいであります。

春の景色は、日本ではこれからの門出のようなもので、新たな出発を意味します。

花も太陽へ向かって、希望を持って生きようとしています。


いろんな困難なことも多いですが、頑張っていきましょう。

2011年4月10日日曜日

同じ仕事でも 目的や視点の違いによって大きく質が異なってきます。

日常の仕事の中でも、図面作成、数量計算作成、工事費算出、協議資料作成など膨大な量をこなさなくてはなりません。

ですが、目的は何かを考えて仕事をするのと、考えないで仕事をするのでは、同じ仕事でも成果品の質が異なってきます。

設計においては、
設計の成果品をつくることが目的なのか、最終的に構造物をつくるのが目的なのか、人々に利用しやすいものをつくるのが目的なのか、社会的に貢献するものをつくるのが目的なのか、風景をつくるのが目的なのか によってだいぶ変わってくることでしょう。


橋梁の設計においても、最近は女性の技術者が増えています。
今までは、男性的な視点で構造がもつかどうかという視点でつくられていましたが、今の時代はそれを超えて、その橋をつくることでその土地の風景をつくる、人々の活動のチャンスを広げるといった視点に変わってきています。

土木の設計においては、
構造令に則り、設計を行うことが一般的ですが、そこに目的の構造物を造る事によってどのような効果が得られるか、便利になるかを考えることができれば、より効果のあるものを提案できることかと思います。目的は構造をつくることではなく、造る事によって利便性や安全性が向上するという考え方にしたほうが、設計の魅力が向上することでしょう。

建築の設計においては、
これも、基準法に則り設計を行うこと、ルールに則り設計を行うことが一般的ですが、人々が集まる建築構造物には、斬新なデザインと居心地の良い空間づくりが行われています。

公園の設計においては、
遊具の設置に関しては、安全領域や安全設置基準に則り設計を行いますが、子供たちが面白く、冒険をしながら、心身の成長を促すことが目的とされます。
単純に遊具をおけばいいかというとそうではなく、その中でも遊び方のおもしろい仕組みづくりが必要になっています。

設計の目的は、必要な成果品を取り揃えることの他に、ものをつくることによって環境を改善していくことが大きな目的であります。
そして、その目的を果たす為に、必要な書類や図面、計算書を作成するという考え方であれば、必要なものを無駄なく取り揃えること、準備できることになります。

作業の目的の先にある、本当の目的を見つめてみましょう。

設計だけでなく、生活の場面においても 「目的は○○で、必要な手段は□□」ということは変わりないのですから。

2011年4月8日金曜日

次の世代を担う若者へ 技術継承をするために

どんな会社や業界であれ、若いフレッシュな技術者は毎年のように希望をもって入ってきます。

その中で、経験を持った技術者が退職、うまく下へ伝えることが出来ない技術者などによって、技術の伝承が行われず、結果的に会社や業界全体のマイナス成長に陥ってしまうことがあります。

職人の世界では、技術は目でみて学ぶ、いろいろ聞き出して技術を盗む、学ぶことが求められます。設計についても同じようなことが言えることかと思いますが、技術の伝承、将来の日本の技術のことを考えれば、「下のものに教えない」というのは、今の時代にはなかなか受け入れられません。業界全体として時代のスピードにも追いついていけなくなります。

下に教えると、すぐに抜かされてしまうから教えない。という技術者もいます。
それはそれでいいこともありますが、教えられないから教えないでは、今業界で働いている技術者としては日々の成長を怠っていると言われてしまっても仕方ありません。
(結果、そういう技術者は、すぐに下に抜かされてしまい、立場がなくなります。)
逆に教わってばかりの若手技術者も、考えることを怠ってしまうので結果として成長できません。


上、下かかわらず、現役で働いている技術者は、常にアンテナを張って新しい技術のこと、新しい考え方などの新しい引き出しを増やしていくことが必要です。

上に立つ技術者は下へ「教える」。伝授される側は、どうしてそうなるのかを「考える」ことをする。逆の立場もあり、下から上へ教えることも。
業界のことを考えれば、どちらも必要なことです。お互いが切磋琢磨しなければなりません。


現役の技術者として業界内で生きていくのであれば、勤めている限り、「伝授するということ、学んでいくこと」は永遠のテーマであります。

2011年4月7日木曜日

ランドスケープアーキテクト ランドスケープデザイナー の役割とは

日本においては、まだまだなじみの薄い「ランドスケープアーキテクト」という技術者。

アメリカなど海外においては、日本で言う一級建築士と同等な技術者として認められています。

日本では、建築>造園 という感じであり、トータルプランニングの位置づけが重要視されていません。
本来は広い意味でのグランドデザインをきちんとし、その上で建築構造物・土木構造物などを適宜ルール決めをし、トータルにおいてバランスの取れた、機能的でもあり、美しい、心地よい空間をつくっていくことが必要なことであります。

ランドスケープデザインとは、人々の生活空間における環境デザインでもあり、専門の技術者として建築士と同様にトータルプランニングを行う者の地位的確立が必要でもあります。

日本においては、まだまだ大学などの研究機関に携わる者しか、トータルプランニングの重要性についての認識が備わっていないというのが事実かと思います。

産・官・学が垣根を越え、これらの分野の位置づけを 確立させることが必要であります。そして学術的にも、業務的にもあやゆる分野において広く専門性をもって取り組むことがこれから必要であります。

実は、ランドスケープデザインは、計画的なものもあれば、植物などの生態的なもの、 都市的なもの、自然的なものなど広い分野を取り扱うものであります。
デザインが得意な人、計画が得意な人、生物が得意な人、地理歴史が得意な人、 風景形成が得意な人 いろんな分野を得意とする集団であります。

どちらかというと、広い意味で空間を捉えながら、ディテールや細かいことまで目を配ることができる技術者集団であること をランドスケープデザインにかかわる技術者として業界全体に望みます。

2011年4月6日水曜日

コンサルとして 日中の勉強、講習会参加も必要です。(そして、日々の業務も重要です)

地方では、まだまだ勉強に関して理解度が得られないところが多々あります。
まずは、会社の利益を重視というところから頭は離れません。

しかし、第一線を戦っているコンサルタントについては、日々の勉強と業務をバランスよくこなしているのも事実であります。

複数の業務を、同時進行で自ら進めなくてはいけない技術者は多くいます。
そして、講習会参加などについて理解の無い会社も地方にいくほど多くあります。


では、仕事をこなすことだけしていれば「技術力、応用力、考える力、仕事を推し進める力」がつくかというと必ずしもそうとは言い切れません。
結果的に、仕事だけの知識とプラスαの知識があるのとでは、仕事のスピードは格段に違います。
知識の蓄積、仕事のスピードが速ければ、結果的に会社の利益もあがることでしょう。


技術者個人としてはどうか。
日々、膨大な仕事量を抱えながらも、仕事への影響を抑えながらもやりくりをうまくし、業務的にも、学術的にもバランスをとりながらやっていくことが鍵となります。
(個人の裁量にもよります)
ランドスケープ等の仕事は、単なる、仕事をこなすだけの作業者ではないのです。日々の仕事もこなしながら、空間のこと、社会のこと、生活のこと、あらゆることを考えていく仕事であります。

最近の動きとしては、有資格者に限らずCPD取得を促す動きが見られます。

それは、継続的に最新の技術や考え方を学んでいるかを客観的に見るものであります。
最新の動向を把握しておけば、問題に遭遇したときに解決策の糸口を探ることや、打合せ時にも、説得力の在る説明をすることが可能であります。


仕事を極めるということは、仕事をするかたわら、同時に情報収集、勉学にも励むということです。
実は、学生時代の勉強よりも社会人になってからの勉強の方が多いのです。

第一線で戦っていくには、いろんなことに興味を持ち、考えていくことをしなくてはならないこと は言うまでもありません。
そして、時代のスピードに勝ち抜くにも必要なことであります。
(すぐの対応が求められる時代ですし。業務的、技術的にも学術的にも双方の知識があればOKです。)

2011年4月5日火曜日

防災機能をもつ公園の設置箇所

日本における公園の設置箇所は、区画整理などで生成された区画地の住宅としては適さない箇所や、形状として不定形な箇所になりがちであります。

これは、公園という空間の位置づけが住宅地などと比べて重要度が低い、あまり重要としては位置づけられていないということがあげられます。

本来は、公園というものは、市民生活における憩いの場であることや、震災時の防災拠点の役割など日常生活においての重要な空間であることは間違いないはずです。

防災拠点となりうる空間(公園)においては、まとまった広さの確保の他に、地震や津波等の影響が周辺と比べて受けにくいところ、物資の輸送などにおいて輸送経路に比較的近い、利便性の高い箇所に設置がされることが必要になってくることかと思います。


公園という空間は、住宅と同様にひとつの空間として同等な、もしくはそれ以上に重要な空間として位置づけられることが、人々の暮らす生活空間の形成に役にたつのではないでしょうか。

春の息吹

4月になり、例年と比べますと寒さは残りますが、だんだんと暖かくはなってきました。

そして、関東でもサクラもところどころで咲きつつあります。

宇都宮二荒山神社境内 (4/5 17:30現在)

日本という国土。
四季折々の花の色を見ることによって、風土や季節感を感じることができるいいところでもあります。

つぼみからもう少しで花が咲きます。(4/5 17:30現在)

震災に負けないように、みんなで力をあわせてがんばりましょう。

2011年4月2日土曜日

盛土地形における被災状況

今回の震災において、栃木県内も県北、県東を中心にブロック・大谷石塀、屋根瓦の崩落、地盤の崩落などみられています。
(栃木県内は、今回の地震では震度6強でした。)

基礎地盤が岩盤のところは、被災が少ないのですが、造成地形において盛土形状のところは100年以上前の造作物においても土壌の崩落がみられます。
城跡など、昔の敵陣が入ってこないように急斜面で造られた土塁は、何百年も経って土壌が安定したかと思っても、ひび割れや部分的崩落は免れませんでした。

土塁の崩落 下に民家があると二次災害の危険がある。

その中でも、かろうじて高木の根によって周辺を脅かすような崩落を防いでいることが見られ、高木や地被類(芝・ササ類)が無かったら被害はもっと大きかったのだろうと推測できます。

植栽の力は少なくとも、自然の脅威に対しては、崩落の防止に一役、働いていることを改めて感じ取れました。
コンクリート等の土木構造物においては、許容範囲を超えてしまうと倒壊や崩落が顕著に見られ、一定の力以上加わると、一気に崩れてしまう症状が見られます。

かろうじて、高木の根によって崩落は防いでいるが、今回の地震の大きさを物語っている。


ランドスケープとしては、自然環境と土木・建築構造物、空間のありかたなど多岐にわたり考えていくことが改めて必要であると感じます。

復興へ向けて、これから先いろいろと考えるべきことは多くありそうです。

2011年3月27日日曜日

やろう というきっかけを大切に

ものごとや仕事の上で、「自分だったらこうする。こうしたらもっと良くなる。」と思うことが人それぞれに持ち合わせていることかと思います。

チームでやることや個人でやることなど様々な場面があるかと思いますが、マイナスの面を考えているばかりだと、何についてもやる気を起こすこともそがれていきます。

やってみたいことを、思いついたときにメモなどをし、考えることが出来る時間などにやりたい構想を熟考することは、その人のことを成長させます。

世の中、いろんな発想やいい意見を持っていても、打たれることは多々あるのですが、それにめげずにやって行くことは、自分を成長させることへもつながります。



役立つことを やろう と思ったきっかけは、あきらめずに大切にしませんか。
今一番必要なことかもしれませんよ。

2011年3月24日木曜日

世界遺産エリアに公共サインが整備されました。 ~日光市・日光の社寺~

明るいニュースをひとつ。

栃木県にある、世界遺産といえば、日光の社寺(二社一寺:東照宮・輪王寺・二荒山神社)であります。

今月(2011.03)、このエリア内に観光客への共通サインとして、区域案内図が設置されました。

日光の社寺エリアにおいて、観光客が自分のいる位置の把握や、周辺状況(バス停やトイレの位置など)がわかるようになっています。

案内は4カ国語(英語、日本語、中国語、韓国語)となっています。
外国から来日した観光客への配慮がされています。
最近の主要なところ(鉄道駅など)は4ヶ国語表示が一般的になっています。

整備されたサイン類



サインのデザインは、日光の社寺や石積みの景観にあわせたものとなっています。

日光には様々な案内パンフレット、まちあるきパンフレットがあります。

 お立ち寄りの際は、「日光まちず」などの地図・案内パンフレット等と併用してご覧ください。

そして、二社一寺だけでなく、日光観光として東町、西町のまちなか散策もあります。
世界遺産とまちなかの隠れたスポット探し、自分ならではの発見をしてみてください。

2011年3月20日日曜日

業) 当社 計画停電時の連絡先(電話)

業務において、計画停電時に電話がつながらないことがあります。

社内の電話交換機が、停電時に機能しないのが原因でございます。

計画停電時は、028-650-3034 へお電話ください。
なお、1回線しか対応できないことをご了承ください。
また、停電時はメール、FAXのやりとりができません。

当社の計画停電グループは、第3グループになります。

大変ご不便をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

(通常時は、今までどおり028-650-3030で対応可能です。)

2011年3月17日木曜日

こんなときだからこそ 「ぱなし」 は なしに 見つめなおしませんか?

我々の生活の中で欠かすことのできない、様々なエネルギー。

仕事の上では、普段、何気なく使っている用紙についても、洗物をする水に対しても、ひとりひとりが節度ある行動をすれば、余計なエネルギーを使うことへの防止となります。

自動車通勤から、自転車通勤にする、公共交通を用いた通勤方法にすることの方が、エネルギーの調達が困難になっている今だからこそ、必要なことであります。


そして、ひとりひとりの行動や言動について

やりっぱなし、いいっぱなしは、相手方への混乱と困惑を生み出します。
震災で被害へあわれた方々へは特にこれらのことについては注意を払わなくてはなりません。
もちろん、普段からの生活や仕事にも言えることでありますね。

エネルギーの無駄づかいの他にも、ものを汚したら次の人が使うのに心傷を害さないようにきちんと戻す。日本人が持つ清楚さ、几帳面さ、きっちりさ をもう一度みなおしませんか。

精神衛生的にも綺麗な方が、きっちりとした方が、誠心誠意の対応の方がより多くの人が明るくなりますよね。
(昔、小学校のころ、周りの大人や先生方からよく言われたものです。)

表面(言動、仕事上では資格など)だけ固めても、中身(行動、仕事上ではきっちりこなすこと)がなければ最終的にはメッキははがれてその人や、仕事上の業務の価値はなくなってしまいます。表面も中身も重要だということです。

こんなときだからこそ、みんなが明るくなるように ひとりひとりがきちっとしましょう。
(きちっとやることは、仕事の上でも重要なことなのですから。)

2011年3月16日水曜日

ものを大切に

東北関東(東日本)大震災においては、被災にあわれた方々へのお見舞いを申し上げます。

比較的被災を免れた地域に住んでいるものとして、普段供給されているエネルギーのありがたさを痛感しているこのごろです。普段から エネルギーをふんだんに使えると思わない意識 を持った方が、普段の生活はもちろんのこと 非常時に生きていくことに対しても有効なことでしょう。

今までは、電気、水道、ガス、車のガソリン、そして食べ物まで、当たり前のように使い、消費している状況のことかと思います。
また、限りある資源について、現代の人々は年齢層にかかわらず無駄に、乱暴に扱っている状況でありました。
しかし、被災にあわれた方々のことを思えば、今までどおり資源を使っていくことも考え直さなければなりません。

自然環境や緑地空間を取り扱う技術者として、エネルギーのこと、防災のことをもう一度考え直す必要があると感じます。

こんなときだからこそ、ひとりひとりが自覚した行動をし、ものを大切に扱う気持ちを見つめなおしましょう。

2011年3月14日月曜日

東北関東大震災 こちらは大丈夫です。

今回の地震において被災にあわれた方々、大丈夫でしょうか。とても心配でございます。

当社も、同敷地内の祠や屋内配管の部分的破損はありましたが、大丈夫であります。

皆様のご無事を願っております。

(イ)

2011年3月9日水曜日

公園施設長寿命化計画 今後の展望

全国的に、公園といわれる都市施設において、30年以上経過したものが多くなりつつあります。

インフラの整備としては、公園のストックが増えてきたことから整備費は減少傾向にあります。

しかし、当時施工された公園施設においての老朽化が目立つようになってきたのが、近年の姿でもあります。

建築の耐震への対策や橋梁関係の耐震、そして施設の長寿命化をするという流れが現在進行形でありますが、同様に公園施設においても対策を施す考えが浸透しつつあります。

全国の自治体においても、公園施設の長寿命化計画の策定をしたところ、策定中のところ、これから策定を検討しているところが多くあります。

いろいろと検討をしていくなかで、課題もみえつつあります。

詳細については、現在進行形で関係機関でも模索中なので、名言は避けたいと思いますが、
近々、指針のようなものが改定、発表される模様です。

年度を複数に分散して、計画を行っているところもあります。過去に検討したものと新規に検討したもののつじつまをどのように整合性を図っていくか、動向を見極めながら検討をすすめていかなければと考えます。

この計画は、あくまでも現施設に対する施設の長寿命化計画であります。
公園のリニューアル計画、別製品への更新は、この計画とは別次元の話ですので、そこを混同しないように努めることが必要です。

業務的には、公園施設や公園のあり方などに精通し、なおかつ情報処理についても詳しくなることが必要であります。
そして、予算は無限ではありませんので、地域の実情に則した、身の丈にあった長寿命化計画を策定されることが計画書として実用的であることだと思います。

2011年3月8日火曜日

代々木公園 春がだんだんと迫っています。

神宮の森の一部にあります、都立代々木公園。


平日ではありますが、多くの方が公園へ訪れておりました。


東京ならではの光景のあり、若手の漫才コンビの練習や親子連れ、大学生のサークル活動、ジョギングやウォーキング、自然観察など多岐にわたり使用されています。


公園のなかにあります、サクラの花も鮮やかに咲いておりました。

春の到来が間もなくです。

都心の緑は、郊外の緑と違って、価値が高い様に思えます。貴重な緑空間だからなのでしょう。

東京に住む者と栃木に住む者とでは、緑に対する価値観が異なる感じがしました。


ケヤキも大きく、枝から透き通って見える青空もいい感じであります。


築山、芝生広場、修景池、花壇、モニュメント、サイクルロード、ドッグランなどいろいろあります。

また、防災四阿も設置されているようで、災害時の防災拠点にもなっています。

4月になるころは、気温も上がりもっと心地よい広場として活用されていることでしょう。