2011年11月25日金曜日

宇都宮市内のイチョウ

今日の宇都宮は天候にも恵まれ、心地よい陽気になっております。

宇都宮市役所南側のエントランス広場(地場材:大谷石が敷き詰められています。)

市内のイチョウの木も、葉が黄色く黄葉している状況です。
(ちなみに宇都宮市の木はイチョウです。)

市役所西側のイチョウ並木も黄葉しています。
青い空と黄色いイチョウ 季節の風景ですね。

まもなく、12月へ。日中は暖かくも、朝夕は冷え込んできています。

冬の足音が聞こえてきましたね。

2011年11月19日土曜日

自然環境との共存 ~自然再生についての考え方~

11/17、18と、当社社員において自然再生セミナーの講習会(研修)に参加してきました。

内容は、自然と人間のかかわり~自然との共生、里地里山環境にいたるところまで...。

講義を聞いていると、自然再生にかかわることだけでなく、まちづくりや現代の人々においての生活のことまで関連づいていることがよくわかります。

その中で、感じたことなどについて。

「田んぼ、里地里山の環境」の話
東洋の文化は、自然との共生により成り立っていた。
昔の田んぼには、カエルやドジョウが住んでおり、イナゴもいた。
最近の農業は害虫駆除を目的に農薬を使用し、稲を育てることだけを考えているが、昔の環境では、多様な生物の性質を利用し(共存し)、鳥が虫を食べるなどで、害虫の駆除を自然の食物連鎖で行っており、間接的には東アジア全域の野鳥の生息環境までも維持していることに繋がっている。
そして人間の生活環境、食料の自給にかかわるところまで。

そ ういえば、昔はイナゴをとって、イナゴのつくだ煮をつくったり、海から遠い山間部では鯉の甘露煮をつくり食することもしています。
里地里山環境、田んぼの環境で生まれる(半分自然の力で生産される)自然の恵みを余すことなく 頂くことにもつながり、食物のサイクルを回していたことにもなっています。

イナゴも湯で茹でると、エビみたくオレンジ色になる(そうです)。
形は受け付けない方もいると思うが、食するとイナゴの佃煮は実はおいしい!!

彼岸花が田んぼに植えられている光景もみられ、飢きんのときは球根を(毒抜きして)食していたということも...。

先人たちの、自然と共生しながら生きてきたことはある意味、エコに繋がっている感じがしました。


「自然環境全般」の話
自然再生という行為に関して、局所的にしか見ていない、ある意味特定のものだけをひいきにする状況が見られるが、これだと本来の自然再生とはいえません。
ある種の動植物や生息環境を保全しようとした場合においても、それと密接に関連する環境まで、広く見ないと、その目的としている環境の保全は出来なく、失敗してしまいます。

広い視野で、人間の生活文化のことや、公園が動植物の生息に与えている影響、都市づくりの観点も考慮して考えていくことが、人間と自然とのかかわりを考えていくことにも繋がってきています。

「いろんな相関関係を理解することが重要である。」ということがわかってきます。



【自然環境の再生の設計は?】
土木や造園などの実施設計においては、一般的考えでは、設計図を忠実に再現することに趣が置かれがちであります。
しかし、自然の再生ではその考えは通用しません。自然再生の分野では、設計はあくまでもそれをサポート、保全するものとしてとらえなくてはいけません。

どういうことか?

実際には、現場の日々変わっていく状況をみて、現場で最善の施工方法を探っていくことが重要なのです。設計は、あくまでも方向性を指し示すものであり、構造物の設置の位置を細かく限定するものではないのです。

自然再生の設計は、現地の調査から設計、そして施工(管理)まで含めて行うこと、日々の自然と関わる活動を通じて学んでいくことが重要で、机上だけではできないということがわかります。ある意味、基準だけ、土木造園技術だけを知っているだけではできない分野ともいえます。
農業に従事する方でしたら、普段の畑仕事や農作業の実務が活かせることでしょうし、自然観察や土いじりなどから考え、創意工夫をしてやっていくことがこの「自然再生」という分野の仕事に必要なこととなります。


基準書だけを忠実に守っていく設計や施工では、自然再生の目的を果たすことが難しいということです。
自然再生の分野は様々な考えが入り混じり、発展途上なところもあり、日々進化しているところでもあります。
これらを理解してやっていくことが自然とうまくつきあうことのできた設計・施工方法なのかもしれませんね。

(総括としては、基準だけにとらわれない考え方を身につけることが重要で、自然をコントロールする考えから、自然と共生していく考えへシフトし、これらの考えを如何に理解し実行に移すことができるかだと思います。)

2011年11月6日日曜日

世界遺産のまち日光 ~ライトアップによる演出~ そして秋のイベント

栃木県の観光都市として、真っ先に思い浮かぶ都市のひとつとして「日光」があります。

紅葉の時期に合わせて、この3日~5日まで期間限定において、世界遺産「二社一寺」のライトアップが行われました。
そして、期間限定のライトアップと、紅葉のシーズンとも重なって、多くの観光客が訪れていました。


まちづくりの一環として考えた場合、活気のある夜の空間 というものも街の魅力のひとつになります。

温泉街などでは、夜の風情というものも非常に重要視されています。
日中の観光と夜の宿泊とが、観光客にとって思い出になる空間を創ることが出来るか、そうでないかで、その街が人気の在るまちになりうるか、ならないかになってくることだと思います。

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【ここで、夜の世界遺産を写真でご紹介いたします。】

まずはじめに、大谷川に架かる橋が神橋です。

まず、最初に見えるのが「神橋」(しんきょう)です。

神橋を渡ると、世界遺産の入口の参道が見えてきます。

二社一寺の入口にモニュメントがあります。

参道を上がると、まもなく日光山輪王寺がお目見えいたします。

日光山輪王寺境内にある、「逍遥園」(しょうようえん)
モミジの色がとても映えています

輪王寺のライトアップ。(三仏堂は現在修復中です)

そして、山内地区の表参道を上がっていくと、日光東照宮があります。

日光東照宮の五重塔

東照宮の表門

日光東照宮から北西側へ行くと、輪王寺大猷院と二荒山神社があります。

輪王寺大猷院 (たいゆういん)

二荒山神社の鳥居、参道

二荒山神社

夜の世界遺産(ライトアップ)は、期間限定で通常は見られませんが、大変貴重な光景でありました。

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日中と夜における、非日常の空間。

普段味わえない空間に浸ることができる場面は、観光要素の一つとしてとても重要であると考えます。

どの街でもそうだと思いますが、歴史的要素というものは観光の一つとなりえますが、その歴史的資源を活用し光をあてる事(注目できること)が、その街が活気づけるために必要なことでもあります。
(歴史を残す、再現するだけでなく、観光要素として活用すること(仕組み)を考えられるかどうかというところでしょうか。)

現在、日光は様々な秋のイベントを展開中です。
11/12~13は、JR、東武日光駅界隈~世界遺産地区周辺のエリア(日光の門前町)をめぐるまちあるきイベント「秋の日光マルシェ」も開催されます。

また、11/18~21にかけては、「2011日光そばまつり」も開催されます。

秋の日光は、様々なイベントで盛り上がっています。
東京からも、電車(JR、東武鉄道)でアクセスしやすいところです。

多くの方々に、とちぎの秋を楽しんでいただければ、栃木県も元気になると思います。


栃木県で空間の設計をするコンサル、一技術者としては、栃木県が盛り上がるよう微力ながら応援いたします。