2012年1月29日日曜日

デザインという言葉の意味合い

どうしても、デザインという言葉をいうと(聞くと)、日本人はものの形をつくりあげることのみという理解をしがちです。
アート と デザイン を混同しがちな一面が多々見られます。

本来は、デザインの中にも造形の部分だけでなく、機能の部分(使い勝手等)も考えられているのが本当の姿であり、アート(自己の表現)とは異なった意味合いがあります。

そして、普段から見ることが出来る「自然、風景、風土」の中にも、生活の営みなど人間とかかわり深いものが見え隠れしているものでもあります。(ある意味、文化的要素や生活デザインの部分が見え隠れしています。)

デザインという言葉は様々な意味合いがありますが、大学で教えられたこととしては「方向性を指し示す」、書籍等を読んで感じた意味合いとしては「クライアントの要望をまとめる」といったことであり、自己の表現とは少し意味合いが違うことがわかります。


文化的な視点からいえば、アートも重要な要素のひとつです。
ヨーロッパや世界の様々な歴史の積み重ねがある地域では、建物ひとつにしてもアート的な要素がかんじるところや、洗練されたデザインがされているところが見受けられます。
ですから、あれはダメだ、これはイイ、というように一つの視点でしかものごとを見ないで短絡的に判断してしまうことはやってはいけないことであります。

いろんな要素が複合的に絡み合って、生活の舞台があります。
空間のデザインでは、時には一つの視点で局所的にみることも必要なことですが、広く見据えてトータルでのバランスを考えることがとても大切なことなのです。