2011年4月28日木曜日

公園の設計のしごと それは人々の夢や希望、やすらぎを与えることに繋がるしごと

公園という空間は、人々の憩いの空間であったり、子供の遊び場空間であったり、待ち合わせの空間であったり多種多様な空間であります。

土木的に考えてしまうと、どうしても構造物の配置、構成に目が行きがちになりますが、単純に規格どおりにつくったのでは、ランドスケープ分野の設計としては、土木領域を脱していない設計となってしまいます。

単純に、機械的に設計をすればいいかというと、そうではなく、「かたち、使われ方、地域のニーズ、地域ごとに設定されている特別なきまり」などいろんな要素を考えていかなければなりません。
そこが、一般土木的な道路、河川のような土木設計と異なる点であります。

公園の設計をする技術者として、構造に強いということはひとつの武器にもなりますが、それにプラスアルファの要素を求められます。
その要素としては、文化的感覚、感性などの分野が求められることがあります。
普段の生活のことから学ぶこと、人々の生活のことなど身近なことからも設計のヒントがあることでしょう。

日本では、官公庁の枠組みからみても、まだまだ土木の一領域の枠から脱していませんが、本当は目には見えないところでの苦労がある、きめ細やかな繊細なる設計の仕事であるのです。
作業量も、通常の土木設計と違い、規格に当てはめてけば終わりというわけではなく、場所ごとの特性も勘案しなくてはならないので、ひとくくりにパターン化がなかなか難しい設計領域であります。

土木的設計技術も必要でありますが、建築的な空間の捉え方も必要な、微妙な位置づけ(中間的な位置づけ)でもあるのが造園(ランドスケープ)分野の特徴です。
公園のプランニングには、それぞれの設計フィールドごとにいろんな特性がある。
わび、さび がある。そんな、世界であります。