2011年9月7日水曜日

公園施設長寿命化計画 その後-2

9/6に(社)ランドスケープコンサルタンツ協会におきまして、公園施設の維持管理に関する講習会が開催されました。

内容的には、遊具の劣化診断、劣化状況を見極めるコツの話 や 公園施設長寿命化策定業務 の話題の講習会でした。
当日は、多くの方々が参加され、関心の大きさが伺えました。


現在、公園施設の長寿命化業務においては、いろんな自治体において、計画を策定している状況です。

業務の中においては、現状の問題として施設の「予防保全」、「事後保全」、(「予測保全」)の種別に関係なく、ライフサイクルコスト(LCC)の算出の項目になってしまい、どんなものでもLCC算出をしなくてはならないと、期待されていることであります。
→ 【現状の問題点として】 公園の管理計画 と LCC算出、LCCによる計画表 が混同されてしまっている。 (きちんとしたフローチャートにより(考え方が)改善される見込み)

国の方より指針を制定することを、3月の震災直前の講習会でお話がされていましたが、現在は、ある都市の事例をサンプリングとして調査し、結果の傾向を見定めている最中のようです。


現状で言えることは、

公園施設関係は、「予防保全」、「事後保全」の2種類に概ね振り分けが出来ること。
(「予測保全」は公園施設の規模ではあいまいさがあり、公園施設としては適用除外になる見込み)
→ 遊具は必然的に「予防保全」、LCC対象項目となる。
→ 公園施設は、自治体の考え方にもよりますが、「予防保全 or 事後保全」となり、LCC算出対象となるか対象外となるか、取り決めをしなくてはならない。

地方都市においては、遊びの頻度と劣化の進行状況が進んでいないもの(構造的には健全なもの)があるが、現状の安全設置基準には合致しない(既存不適格の遊具がある)ことで、別の意味で検討をすることが必要なこと。→状況に応じて管理自治体の考え方を整理しなくてはいけないことがい言えます。

遊具の劣化進行度を見定めるサンプリング数が地方では少ないことから、数式による算出が困難な場合も見られることもあります。(都市部と地方部では、圧倒的に遊具の数が異なります。)



植栽の維持管理についての話題もあがっているようです。

将来的な考えとしては、長寿命化計画を基に、公園の改修計画へつなげていくことも課題としてあります。(昭和40年代に設置された公園などが、全体的に老朽化している状況。時代のニーズにだんだんと合致しなくなっている状況が見られます。)

実際に、過去の考え方、配置の方法で各施設の長寿命化を行っても、使われないものに投資するのでは効果も薄いことは、理解できるかと思います。

来年度には、きちんとした方向性が見定められる模様です。
現状においては、矛盾点などを把握しながらも、既存の考え方を多少方向修正しながら考え方を整理し、進めていくしかなさそうです。