2011年6月10日金曜日

園地空間の設計 の心得

公園や園地空間の設計は、造園、土木、建築の技術や思想を用います。

どうしても、土木設計の一領域にとらわれがちですが、性格が異なってきます。

造園や土木設計の技術は用いることは必要なことであります。
しかし、それだけでは公園などの園地空間の設計は出来ません。

これらの設計で必要なことは、造園・土木設計の技術的なことに加え、地域やまち場の地域特性や利用形態などの分野を把握することにあります。
地方での設計において、忘れがちなのがトータルなデザイン論的なものです。

設計技術を覚えておけば、無難なものはできますが、空間の魅力度には欠けてしまいます。
よって、設計技術だけを覚えておけば魅力的な空間づくりはできるものではないのです。


現代においては、機能のみ重要視される傾向にありますが、空間の質感や空間を構成することまで削減してしまうと利用されない意味の薄れた空間や構造物になってしまいます。
条件を与えられたから、必要だから造る、設計をするというもののほかに、空間を構成する創造力、発想力を加えることが大切です。


「工学的」な発想と「芸術的」な発想、「理論的」な考えと「デザイン論」な考えが必要な、
単純そうでも、奥が深いものであります。


「○○だからダメ」と考えることも必要でありますが、
「○○だけど△△を取り組んでみよう」というような柔軟な発想も欲しいところです。


公園緑地の行政、設計などに携わる方々には、
我々も含めいろんな視野で物事を考えることに取り組むことが使命です。

まずは、先にダメと考えてしまうのではなく、「やってみよう」 「行動してみよう」 ということが
この設計分野をはじめ、どういう分野において必要なことです。