日々、外構空間の設計に携わる者として、気がかりなこと...。
時代は進むにつれ、いろんな技術が革新してきたのと同時に、物事を動かすスピードも飛躍して参りました。そして、設計の仕事においても効率化を図ることも出来るようになってきました。
設計の仕事の効率化については、無駄を省くという点では非常にいい点であろうかと思います。
そして、時代の流れに置いていかれないよう、現役で働く者としては日々切磋琢磨していくことが必要であります。
問題は、設計の中身や考え方、プロセスなどなかなか目に見えない事象のことです。
建築や街並み空間の形成、公園や外構空間の形成においては、そのもの(ハード上)に人々が使うという(ソフト的な)事象がございます。そして、その空間の中にはいろいろな生活のドラマも展開されていきます。
最近は、効率化を謳う余りにそのような考えにまで、コピペの余波が浸透してしまっている気がします。
外構空間のデザインは、その場にあった文化や場所性を重んじて、そこに何がフィットするか、何を創生していくかを考えながら、ハード的な構造のことなども視野において組み立てていくことであります。
大学等で、専門に学んでいる方々、学んできた方々は感覚として持っていらっしゃる方々も多いかと思いますが、世の中、そのような感覚を自然と持ち合わせている方は稀であります。
「機能的に瞬時に考えるべき、こなすこと」 と 「じっくり思考錯誤しながら考えるべき、こなすこと」 を区別しながら意識して設計を進めていくことが必要なのではないでしょうか。
外構設計に携わるものとしては、最低限これらの考えを持ち合わせていたいものです。
忘れてしまったものは何か? 考えましょう 。