2012年1月24日火曜日

(計画段階における)植栽の植え付け密度や配置の考え方について

道路(並木)や公園、外構空間の植栽の設計において、植栽の種類の選定にも頭を悩ませることがありますが、適正な間隔と密度についても悩ませることがあります。
植栽の植え付け密度の考え方について、計画段階(施行直前の実施設計等の段階)では、低木や地被類は、いつの時期(供用開始直後、2~3年後、10年後...)を完成形にするのかを見据えることで、植え込み密度も変わってきます。



高木についても同じことが言え、密に植え込みをし、その後伐採(間引き)をするケースや、将来の生長(おおきくなること)を見越して最初から離して植え込むこともあります。
サクラ類を植えるときは、密に植えれば将来的に枝どうしがぶつかり合い、病気の発生に繋がったりする恐れがありますので、さくら並木ではおおよそ10~15m、20m間隔でよく植えられていますね。

雑木林をつくる場合は、苗木のときは密に植えて、大きくなるにつれ間引き(間伐)をしていくこともあります。林業では、間引いた木材を箸に加工し使うといったことも行われ、里地里山の保全、活用を行われているという場面を見ることもできます。ある意味、片っ端からの伐採ではないので、広い意味での自然環境の保全という意味をなしています。
木を伐採することに対しては、自然破壊ではなく自然を守る目的もあり、人々や動植物が共存して生きることへの里山環境の再生ということにも繋がります。


植栽の植え方や配置については、ある程度参考になる資料や考え方はありますが、整備予算や事業性質(公共なのか、私営事業なのかでも性質も違いますし)、発注者の考え、設計者の考えによって、方法、手法は異なりますのでこれといった完全な正解はない?のかもしれませんね。

性質や目的に応じて使い分けるということでしょうか...。