2011年10月2日日曜日

宇都宮の公園紹介 「駅東公園」

宇都宮駅の東口から約1kmほど東側に「駅東公園」があります。
この公園の中には、散策路や子供たちの遊びの空間や広場、プールや噴水、電気機関車の展示など、遊びや憩いの空間的要素が詰まっている地区公園であります。

宇都宮市体育館(バスケットボールの栃木ブレックス本拠地)横に駅東公園があります。

ここは、宇都宮の公園の中でも市街地の中に設置されている公園の一つで、都市の中の憩いの空間という意味合いも含まれていることかと思います。

園内には散策路もあります。

公園内には、トチノキやプラタナス、イチョウ、ケヤキなどの高木が、樹形を崩さずきれいに生長し、緑の空間を演出しています。
また、キンモクセイやイロハモミジ、ハナミズキなどの樹木も見られます。

プラタナス(スズカケノキ)


手前がキンモクセイ、奥がイチョウ(銀杏が落ちています)

藤棚も立派に緑で覆われています。

ビル群に囲まれた中にある緑は、心地がいいです。

もう少しすると、紅葉が本格的に進んでくることでしょう。少しずつですが、葉も黄色くなってきました。

維持管理の行き届いていない公園などでは、高木の下は雑草などで覆われがちで見苦しくなってしまうことがありますが、ここではあまり高木の下の雑草は見られません。
高木が生長した結果、林床への直射日光の注ぎ込みが限られ、落ち葉も地表に落ちて覆われていることから、ある意味植栽の生態系として里山風景的に落ち着いているのかもしれませんね。

かけっこや軽スポーツなど自由に遊ぶことができる広場があります。

木々に囲まれたプレイロット「子供たちの遊戯広場」

郊外では、自由に使える広場空間は公園以外にもいたるところで見ることができますが、中心市街地部ではまとまった広場空間というものはなかなか存在せず、貴重な広場空間となっています。

郊外の公園空間では、緑に対するありがたさについてはあまり感じないという方もいらっしゃいますが、都心部においては、周辺が無機質な空間になりがちなので緑空間というものがそれと対比され人としてやすらぎの持てる、ありがたい空間になることができます。

公園に隣接する歩行者空間もいい感じです。

最近は、魅力的な公園空間、歩行者空間がなかなか創出することができなく、経済性、安全性が強調され、どこか人の安らぎを与えるという感性的なものが失われつつあります。

忙しい現代人にとって、人としての心身の安定に寄与する空間をつくっていくことは、公園緑地に携わっていく、創っていく技術者の役割でもあります。

過去の事例のいいところを継承しながらも、現代のニーズに応じたものをつくっていくことができるかどうかで、魅力的な公園空間になりうるか、そうでなくなるかが決まってくることだと思います。